技術部の壺の中 — Vol. 78 [技術の輸出問題]

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

今回の話は、カスタム君の話だ。

[再び登場、カスタム君]

韓国が特定3品目に対して、ホワイト国から外された事にクレームを
つけてきた。同盟国だからホワイトなのだけど、最近日本車が韓国を
通って北朝鮮に流れていると聞くし、情勢は2019年夏、北朝鮮の
非核化が確認出来ていない状態で、核濃縮に使われる懸念のある薬剤は、
使われない様にしないといけないのは、アメリカサイトの意思。
そんな疑惑がある国に対しての輸出をきちんと記録していくのは、
日本の義務でもあると思う。

そもそもこれは輸出の決まり事で、韓国に輸出する日本の会社が、
売った物が韓国以外に流されるような第三国輸出があった時は、
責任取ってもらいますよって、いうチェックなので、処罰は日本の
会社に対して行われる。
韓国じゃ無い。
許可さえ取れば輸出は出来るし、90日かかるとか言ってるのは、
最大90日って事だろうと思う。
輸出にそんなにかかっていたら、経済が回らない。

もともと、冷戦時代のCOCOMが始まりだと思うけど、中国への
物の輸送は、この該非判定とかパラメーターシートに記載して、
出さないといけない。
例えば、テレビやWi-Fiのルーター、スマートフォンなど、
そもそも中国からやって来た物を中国に送るときにも必要だ。
テレビのB-cas等の暗号、Multi2のコードは128bit暗号なので、
軍事的な機密に引っかかる。
一般的に知られているから問題無いんです、ってシートに
チェックを入れて、税関に提出する。
チェック項目は、電気関係や化学など多種が対象で、暗号解読機
では無いとか、そう言う質問に回答する型式で記載するけれど、
日頃使われているWi-Fiや3G/LTEが高度な技術の塊で、秘話装置
としての暗号は、バッチリかかっている。
そもそも、こういう技術が中国に対して開示され、中国から
輸入している時点で結構まずいと思うけれど、まあそれは普通に
スルーされる。
申請をして、中国に到着するのは、2日ぐらい。後は中国内の
輸送になる。

日本の場合も、例えばCPUを台湾から購入する場合、
アメリカから台湾に入ったCPUをそのまま買って持ってくる事は
出来なかった
第三国輸出になるので、元の販売先のアメリカの会社に日本に
部品を動かして良いか聞いたりしていた。
だから、おかしな話ではないし、輸出する人が問題にする話だから、
韓国がなぜにこんなに怒っているのか、理解が及ばない。
転売先が決まっていて、物が到着しないから慌てるって事は
あるかもしれないけど、
韓国内消費で日本の税関にそんなに待たされるかな。
数日だと思うけど。
それに万が一韓国に輸出して、それが違う国に流れても
処罰されるのは、日本の会社だ。韓国は、日本の法律以外の
範囲で怒られるかもしれないけれど。
昔、東芝が潜水艦のスクリュー問題で怒られたりしている。
ソ連(現ロシア)の原潜の音が小さくなった。と、アメリカから。
結果、日本の工作機械がソ連に流れた事がばれた。
うーーん、情報活動ってちゃんとやっているんだなって
感じがする。
こんなブログも、ひょっとしたらアメリカ情報局に監視されている
・・・って事は、ないので、今日も何も無い一日。

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