アトランティスの誘い

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

アトランティスの伝説と言えば、ソクラテスの弟子プラトンが記録した一夜で消えた島の名前。アトランティスの出来事、クレタ島でのミノタウルスのはなし、など、神話に近い曖昧な記録に、人は心を躍らせる。

神話関係の話は、みんなが興味を持ち、話題も受け継がれていく。
記録が完全では無く、肝心な部分の情報が無いため、不確定な要素が多く空想が入り込む余地を持っている。
わからないから、知りたいと言う興味を持つのかもしれない。
しかし、そもそも事実か、事実で無いか微妙な部分が良いのかもしれない。
ミノタウルスの話しとかは、そういう生物がいたかは、現実とは通常考えないけれど、先天的な事か、顔に負った怪我で牛の毛皮のマスクをかぶっていたとか、そういう人がいた可能性はある。

[遺跡って小学生レベルでも取り上げてもらえる・・・・]

語り継がれる物語の特徴って何だろうか。

[1] 奇抜な材料
[2] 構成される物語
[3] お話しの伝達 – 伝達される要素は何か

まず、近年で一番より多く論じられていることは[3]。
拡散されるにはどのようにしたら良いか。
それは今時のyoutuberの戦略的な動きを見れば判るように、Twitterやいろんな方法で動画を見てもらうテクニックが駆使されている。
ライバルがたくさんいる世界の戦いだから、熾烈を極める。
誰も楽はしていないと思う。

HPのSEO(検索エンジン最適化)がどうとか、書籍や講習会の対象になっている。
伝達する事が重要とされているのは、広告効果と密接しているからだと思う。
コンテンツ自体ではなく、広告効果でお金を稼ぐ。
そのため、広く見られることが数値化されて、効果と評価につながる。
他に効果を数値化することが難しい。
気がついたらHP閲覧時に勝手に宣伝動画が再生されているって事もある。
勿論、そんなのは観ていない。
しかし、広告動画の再生回数だけで稼ぎたいから、勝手にリンクされ、勝手に再生されているパケットデータ泥棒だ。
政府は個人のパケットデータ料金をかすめ取る自動再生広告を制限すべきだとは思うけど、そんな事は実現しない。
ギガ盛りとか、5Gの流れに無駄なエネルギーは、無視できる範囲になってきてしまっている。
15年前は、まだデータが数十メガバイト時代だったけれど、進化に伴い、無駄もすさまじく生産されている。
しかし、2020年のいま、意味の無い広告に金を払うべきか、スポンサー側も不信に思いはじめた。
「この広告閲覧数が、商品の販売に関係しているのだろうか。」

だから、物語の伝達と昨今の広告の拡散には違いがあるように思える。
物語が広まるには、物語自体が個々に伝承されていく必要がある。
そしてそれは、広告とは違う時間の流れで進行する。

広告は期間ごとに成果の報告が必要になるため、短期での拡散が必要だ。
物語の拡散は、率先した拡散ではない方が望ましいと思う。
それは、噂話に似ている。
ひそひそ話で、私は知っているけれど他の人は知らないと言うところが必要だ。
その情報の格差によって
「ちょっと聞いた話なんだけど、・・・」
「これ誰にも言っちゃダメだよ。まだ都市伝説みたいなものだから・・・」
「あー、その話し聞いた事ある。なんかやばいんだって・・・」
映画「リング」の貞子話も、まずは噂という話で物語が始まる。
情報を絞ることで、広く拡散していく。
時間がかかるから、何度も何度も複数の人から聞かされる。
そうして刷り込みが入ってくる。

TVの事件やニュースは、一時話題になるけれど、何度も入っては来ない。
もうすでにみんな「ステップ細胞」の事は思い出しもしないだろう。
あんなに話題になっていたのに。
でも、「貞子」や「口さけ女」、「もののけ姫」は記憶に定着している。
映画のキャラクターだからかもしれないけれど、反復して単語が聞こえる度に思い出すという事だと思う。
つまり、噂話が水面に落ちた水滴の様に、広がっては端で反射して中心に波が戻ってくるような事を繰り返す現象が続くことで、何度も思い出すことになる。
でも、密やかにそんなに波が押し寄せるように拡散が今は続かない。
波が出るプールのように、繰り返し発信しないと、今時は続かないんじゃないかな。
[1]の奇抜な材料は、今は普通に何でもある。
地球が複数ある話や、宇宙人が銀河入りビー玉で遊んでいたり、恋人は猫で結婚が出来たり、大抵の思いつく不思議な話は、今時の人類にとって容易に受入らる範疇。
「ああ、確かに奇抜だけど、想定内。」
そう答えるのが現代人。
だから、印象に残る伝説は
[2] 構成される物語 の要素が大きい気がする。

夢を抱ける森語りが無いと希望も続かない。
注目される理由は、時に幻想的だったり、正義だったり、悲劇だったり、爽快な喜劇だったり、そんな思いが残る事が必要なんだろう。

でも、まずは人がその記録を伝えないと始まらない。
記録に残っているから人は思い出したり、語り継いだりする。
人が記録を残さないと、過去への誘いも起きない。
夢も生まれない。
だから、過去の一部でも記録するって事は、次世代に楽しみとしての未来を与える事になる。
記録に残すって事は、そういう効果がある。

今、ここに記録することが、未来の夢につながって行くと信じたい。
ニートのことであっても。
それが、ニート株式会社が存在して続いて行く意味かも・・・しれないかな。
まあ、そうありたい。

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