モノモノしい [05]- ピンセット

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みのむしクリップ

みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

写真上から、
ステンレス HOZAN P-891
チタン製 P-894-T
銅製のP-893型
先が短い P-899
ナイロン樹脂製の先を持つピンセット
紙などをはぐときに使うピンセット
強力ピンセット P-895
ほとんどHOZAN製。

セラミックピンセット
全部が樹脂のピンセット
(竹製もあるけど、割れた)

「弘法、筆を選ばす」なんて言うが、彼は3000本の筆を持つ男と言われている。
つまり選びまくった。
それぐらい使いまくると、決まった筆なんておそらく無いに等しいから、
「いっつも筆が違うなぁ。」
と言う事から、『筆を選ばず』なんて言われていたのかもしれない。
みんな友達で本当の彼女は誰なの? って言われても、一人に決められないよーってな感じで、ラノベのような展開は何時の時代もあるのかもしれない。

選ぶ男は悩む。それは、万能な物はないからだ。
とはいえ、万能も求めてはいない。
何かに特化していると言うことは、特定用途に向けての性能が良いと言うこと。
バランス良く配分して、すべての要素が平均的な万能とは方向が違う。
何かを得る為に、何かを犠牲にしていることにひかれる・・・。
・・・俺だけか?!

ピンセットも一長一短がある。
セラミックは硬くて角が立つので、紙などをつかむのに向いている。シール貼りなどには都合が良い。シールの粘着物がついても溶剤で洗い流せる。
でも、しなりが無いから導線や電気工作には不向きだ。
セラミックで磁性がないので、チップ部品をつまむ用途には向いている。
というのは、ステンレスのピンセットは、磁化して部品が吸い付く。
小さなチップ部品はつまみにくい。
そのため、磁化したら消磁器で消磁するのだけど、完全には磁気は消えない。
半田付けをしていると段々と磁化していくので、ハンダごてで熱をかけた時に地磁気によって段々磁化していると思うけど、それだと位置が固定されないとダメだし、半田ごては今時セラミックなので磁界が発生していないと思うし・・・。
とにかく近くにある磁界、半田ごてか地磁気の影響で磁気を帯びる。
それぞれの長所と短所を書くと次の様な感じだ。

■ステンレス製
先割れや曲がりが少なく、バネも硬くなく、確実につまめる。
ハンダによる汚れも少ない。しかし、磁化するので、消磁が必要。
磁化は小さな部品を扱うときに、すごく煩わしい。

■チタン製
磁化はしない。(実際はわずかにある感じはする。)
バネは軽め。持った感じが軽い。若干先が弱い。
使っていると先端が少しずつずれていく。
ゆがみが出やすいのかもしれない。

■銅製・黄銅製
磁化しない(非磁性)。バネは硬くない。
しかし、先端にハンダがつくととれない。
特に無鉛半田は、ピンセットの先がハンダでくっついてしまう。

■セラミック製
非磁性。バネは硬くない。
先端がずれないので、きちんとつまめる。
材質としてたわむことがないので、つまんだ時に『カツッ』と
いう感覚がして、線材を扱うときはバネ性が乏しくつまみにくい。
ハンダに汚れることは無い。
熱にも強い。

■強化ピンセット
ベースがステンレスなので、磁化する。
バネ性が強く、長時間使っていると疲れる。
しかし、しっかりつまめるので、大きな部品の半田付けで、
長い時間抑える必要が有る場合に向いている。

■竹、樹脂製のピンセット
柔らかく、非磁性。バネは軽い。
静電対策がされていて部品をつまむのに向いている。
熱にやや弱いので、ハンダ作業には向かない。
対象物に傷をつけたくない物、ガラス製など、
チップ部品を扱うときに向いている。

■先の部分が短いピンセット
ツメの代わりに、何かをはがしたりつまんだりして使う。
先が短いので、表面を滑らせて使う時によい。
洋裁で使う毛抜きも指先からの距離が短い。
しつけ糸の頭をつまんで、次々にとっていく等の動作に
向いている。
・表面に出た線を順番にびっぱる。
・シールをはがし、横移動。
こういう動作などに使う。
この使い分けは、用途に関しての要素が大きい。
半田ごてもそうで、先が短い半田ごてと長めの半田ごてを
用途に合わせて使い分けてる。
半田ごての話をすると、・・・これも何種類かある。
ものが増えていくわけだ。

とにかく、道具は目的に合って作られ、使われる。
目的に合わない用途に使われると使いにくいし、
本来の能力を発揮できない。
そりゃそうだ。仕様が違うのだから。
最近は適材適所に人を配置しない傾向が強いかもしれない。
適材適所の職場がないので長続きしないし、能力を発揮
できない。
みんな出来る事が違うから、マッチングをうまくすれば、
能力を最大限に発揮できる。
人も工具も、不得意な環境では嘆くばかり。
筆の選択を誤ると、「弘法も筆の誤り」と、書きにくくて「しまった!!」ってことになる。
字を間違えると言う解釈より、筆の選定を間違うと解釈したい。

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