技術部の壺の中 — Vol. 58 [品質-野菜の場合]

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主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。
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[野菜編]
野菜は、畑が違うと味が変わるという。
同じ種でも日光によってかわるので、畑の中でも均一にはならない。
刈り入れのときにある程度選別して、農協で箱詰めされるときに、
さらに大きさなどをそろえて出荷される。

元々製品の品質にばらつきが多く、検査だけでは全体の品質が
維持できず、生産後の選別によって最終品質を安定させていく。
それがこのグルーブの製品の性格。

生産時のばらつきを押さえるため、生産コントロールと生産工程の
段階ことで品質チェックを行い、目的の品質をクリアーできない
予感を感じた段階で前段の生産工程に対して、すぐにフィードバックを
行う。不良率が上昇したら生産の見直しを行い、条件が変わっている
部分を見つけて条件をそろえるようにチェックする。
例えばシュークリームのシューがふくらまないとか問題が出ると、
生産のどこかに条件がそろわないところがある為で、その箇所をみつける。
そのような事で、生産が遅延しないようにあらかじめ、合格マージンを
広めにとることで、不具合箇所を見つける時間を稼ぐ目的と、出荷リスク
(出荷出来ない数)を少なくすることができる。
40点で出荷合格ラインで、通常50点で生産していると10点分、
生産品質が低下しても、出荷出来る。
45点の時点で、どこがおかしいか探せば、40点を切るまで生産出来る。
60点で通常生産していれば、20点分の余裕があるので、時間的な余裕も
さらに増える。

ただ、この場合、消費者側からのクレームも発生する事がある。
40点を合格にしているが、60点ぐらいの品質でいつも出荷していると、
40点の商品が不良に見えてしまうと言う現象だ。
ジュースの容量とか、書かれている量はどれも超えていれているのに、
他より少なかったりすると、ちゃんと入っていないと客からクレームが
来る。バラツキも程々にしないといけない。
ここまでは、生産時の注意。

作ってしまった製品をどうするかは、
品質の安定は選別で行う。
選別は、用途に合わせて合格の品質を変更する目的もあるので、
生産者リスクを考慮して選別を行う。
すべてが無駄になると言うことはないので、どこまでが目的の生産に
一致していて、使用に耐えるかをとらえる。
大きさや形が合わなくても、問題にしない顧客がいれば売れる。
選別は損失とせず、「用途の分岐」と、とらえることも出来る。
製造上、製品ばらつきが多いのは仕方が無い。

[品質の不均一(ばらつき)を商品価値に変える]
ばらつく商品は、平均点を下げることで、より品質の良い物を
提供する事が出来る。
100点から0点までの生徒の中で、40点がとっても多い場合、
60点の合格圏内を40点に引き下げる。
品質も同じような手法がとれる。
はじめからバラツキが大きく、合格を超えられなければ、
合格ラインを下げてしまう。
それは、つまり品質が悪いということになってしまうので、
はじめから40点ぐらいの品質の物を納品すると明言して、取引を
すると問題が無い。
これを60点で納品されている事を期待している客に40点の品質の
物を納品すると問題になる。
よく、世の中である品質偽造の問題だ。
悪い品質でもあらかじめ、「これしか出来ない」って言うことが
必要。
そうすると、40~60点の品物を納品出来る。
60点以上の品物は、さらに高水準品質のハイレベル商品として、
価値を上げて販売することも出来る。
結果、通常品質と高品質、さらに100点の最高品質を提供する
事が出来る。悪いから為と言うことではない。

中国が不良が多いと言われている点は、取り決めの期待した品質を
クリアではない不良部材の混入が多いという話だ。
全体的な品質が悪いかどうかは分からない。
はじめから、不良も入っていると言えば、問題が無かったはずだ。
その場合は、使う前に事前に選別されるだろう。

畑の野菜は、生産者によって味が違う。
その違い=バラツキを「違う物はとっても品質が良い物」として
販売することで、ユニークな商品として商品価値があがる。
もとは、おんなじなんだけどね・・・。

でも、工業製品は、均一で品質でないと、その後の生産に使えない。
だから使う時にバラツキに対するマージンを持って使用する事が
必要になる。

コンデンサーの容量なんかは、温度に左右されて変化するので、
そう言う設計マージンは重要になる。
あと、使用環境もユーザーにきちんと言わなきゃね。

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技術部の壺の中 — Vol. 52 [品質-ガラスの場合]
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