技術部の壺の中 — Vol. 82 [ペッパー君、ゴーホーム]

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

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町の中、いろんなところでペッパーを目にする。
回転寿司で受け付け、駅ナカでとか、電気屋さんで製品紹介、
JRの改札の中で道案内などなど。

みんなが忙しいJRの駅ナカは、立ち止まる人も少ない。
あまりにみんなが無視するので、
「あっ、今、目が合いましたね。」
ってペッパーが言う始末。
新手のナンパかよ。
ちょっと目が合った事と、
コミュニケーションをとらないといけないことは、別だけど、
町ではよく使われている気がする。
このあと、
「なにガン飛ばしてるんだよ。ちょっとジャンプしてみろ。」
って、言われるかと思い、
『小銭はありません。』って言いそうになったわ。

設置されているペッパー君は、案内に使えるようにiPadメニューが
作られているけれど、疑問はある。設置の狙いは何だろう。
この意図は計り知れない。案内だけじゃないはずだ。

すきを見せると健康飲料とかを勧めくるかもしれない。
解らないな・・・

気を取り直し別な疑問。ペッパー君の体の仕組み。
まず、彼の『こころ』はどこなのだろうか。
かっこよく表現したけど、その、つまり、思考はどこ?
CPUと言うか、本体は、胸のiPadなんだろうね。多分。
そこで体の制御をしているのかな。
もしそれが正しければ、iPadを持っているご家庭は、ミニペッパーの
キットを使えるチャンスがあるはず。
すでに動きの方は、iPadのアプリがある感じなので、質問内容を
音声案内で、ペッパーにさせると良いと思う。
っていうか、音声での質疑は、アレクサと同じ?

動きについて、高度に動かすと言う事は出来ない。
マイコンとか、プログラミングしてとか。それは正しくない気がする。
ペッパーで感じた事は、からだなんて、所詮、「動きを見せる飾り」
という点だ。手振りをすればねロボットが動いている様にみえる。
その動きに意味が無くても、だ。
ポイントは会話。
そもそも、ペッパーが、何かを持って、ページを指し示して話すとか、
何かを持って配ったり、商品を指でお勧めしたりはしないだろう。
あの動きは、タダの飾りだと思う。

しかし、その意味の無い動きが、アレクサとペッパーの違いだ。
動くという要素が、人とのコミュニケーションに効果があると
思う。動く事で、ペッパーはより家庭的な存在になれる気がする。

先に言ったようにiPadが本体なら、
小さな小型犬ぐらいのペッパーミニだって作れると思う。
ミニペッパーは、Wi-FiでiPadと通信して動作する。
体は子犬ほど、3つの玉を組み合わせた足で、「ヌルヌル」動く。
移動は、テープルの上などだ。たまにフローリングの上も
ボール走行で歩く。
床の上を歩くと、人の視界に見えないので、けられてしまう。
テーブルから落ちないようにセンサーはつけたい。
そして、テーブルの上にいるもう一つの動かないデバイス「アレクサ」と
今日も辛口トークバトルを交わす。なんて日々が来るかな。

もし、ミニペッパーか出来たと仮定した世界で、
ミニペッパーは、バッテリー搭載の可搬式だ。
本体がiPadだから、家中電波が届くところは、ミニペッパーの行動範囲だ。
アレクサは、設置したら全く動かさない。
ユーザーが面倒で動かさないだろう。
アレクサは、安いから、すべての部屋に置きなさいって言うのだろうか。
wifiがいくらあっても足りない。

台所にミニペッパーを持っていって、料理解説をしてもらう。
赤外線カメラで温度やナベの火のかけ忘れも気にしてくれるはずだ。
カメラを持っているので、
「盛り付けはもう少し彩りを多くして、卵は横に置くのが良いですね。」
とか、インターラクティブに会話も可能になるとうれしい。
処理はiPadだし、出来そうな気もする。
嘘の動きでも、何も持たなくても、ロボっぽい感じにすると、
アレクサとは、違う立ち位置になる。
体は人型で無くても、犬型ロボットでも、何でも良いはずだ。
ただ、会話は人型の方が良いかも。

個々のモーターが持っているIDは、人形と専用のプログラムで
紐付ければ良いし、iPadからモーター番号と動作量、スピードを
ロボットの方は受けるだけ。
音声は、音声デバイス番号に文字ファイルを送るだけ。
データ量も少ないし、ロボット側はCPU負荷は必要ないし、
ロボットの形状は、アプリでどうにでも出来る気がする。

一方、町に置かれるペッパーは、忙しい人達にあまり相手にされない。
ペッパー、ゴーホーム状態で、完全にアウェイだ。

そこで、再び思う。
ペッパーを設置する意図が、よく分からない。
ただ、密案内として面白いから、ということでは、ないだろう。
こんなにたくさんのペッパーが作られ、置かれている意味がどこかに
あるのかもしれない。
カメラを使って、それぞれの人のデータペースを静かに作成中なのかも
しれない。
この答えを知りたい気がする。

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