みのむしクリップ
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何事もきちんとした礎の元に進化している。
だから、「礎」を疑う人は少ない。
毎回疑っていたら、進歩って「三歩進んで二歩戻る」って「365歩のマーチ」になってしまう。ちっとも進まない。
だから大抵、「正しいそうなこと」は、疑わず正しいとして定説と考え、否定せずに進む。進んで行くうちに実際の現象とずれが発生すると、
「あれ? 根本原理が違うのかも?」
という回帰につながり、そこで初めて見直しが入る。
つまりは観測技術が進歩しないと、新しい真理にも近づけない、気付かないということになる。
それまでの間、過去の定説は機能しているから、問題も少ない。
ニュートン力学では、惑星の運動で水星の運動が計算値と観測値にずれが生じたから、相対性理論が検証されたと言う事もそのような流れかと思う。
水星、金星の内惑星の観測は外惑星の後だと思うし、軌道を計算する方法は、現代人の私にだって出来やしない非凡な世界。
その時代に未来人として行ったとしても、何の意味もないぐらい進歩している時代で、観測も進んでいたと思う。
人類の業績が定説を作り、それを確定していく。
しかし、それが「いつ」なのかという話が、別な要素としてある。
観測で気がつくことが必要だけど、
・何度か継続して観測しているか
・観測対象としているのか
・見直しを予定しているのか
これらの手法がないと、間違った定説が生き続ける。
ここで追加のポイントは、
・なぜはじめに間違った定説が作られたのか
そういう誤解を生じた分析と、正しい事への修正を行うことだ。
ウスバカゲロウの幼体の蟻地獄は、糞尿を出さないという説が、長いこと支持されていた。それが、高校生の観察によって正される。
高校生だから専門的な機材を持っているわけでは無く、手に入る物を使って調べたと思うけれど、いままで誰も疑わなかったことを調査する事に脱帽するし、時間かけて検証する姿勢も尊重したいところだ。
誰も再検証をやらなかった事は、面倒くさかったからだろうか。
とにかく、インプットしたら、アウトプットもあるだろうってのが常識的な考えで、それがなぜ今まで、「尿として出さない」と考えられていたのかが疑問だ。
でも、誰が発表したことを調べられることが無かったので、間違いが正されずに、
「蟻地獄って、アリの体液を吸うだけで、おしっこしないんだって。」
「へーっ。」
という、雑学として語られてきたとは思う。
なぜ間違った説が支持されたのかは、著明な学者が観測した結果が、再確認されずに信じられたかも知れない。
もしくは、全く検証されずに『うわさ』が語り継がれ定説に成長することだってある。
この発生に至った分析は、もはや容易では無いが、今から起こる事ならば、発生した分析を行う事で、ケーススタディから間違い発生リスクを低減できるはずだ。
学研の学習まんが。
このシリーズが好きでよく見ていた。
その復刻版の一つに、肺と皮膚で呼吸するグループに人がいる。
人の皮膚には酸素を交換する仕組みが基本、無い。
真皮という本当の皮膚には毛細血管が近いところを通っているけれど、一定の厚みの角質が保護として体を覆っている。だから、皮膚呼吸にはなり得ない。
けれど、一部の人は今でも皮膚で呼吸すると思っている人もいると思う。
これも、なぜそういう噂が流れたのか不思議で、想像がつかない。
一説には、殺しのライセンスをもつ007-ジェームス・ボンドの映画で、皮膚をコーティングされて死ぬシーンがあり、それが原因だとか・・・・。
つまり、なぜ間違った定説が成立するかは、定説直後に検証されていない事がポイントだと思う。
今年のコロナ騒動にしても、
今また感染者が増えていると言うが、感染経路が不明のままだ。
・外出しなければ感染が減る
ことは正しい様子だが、感染者が何をしていたか、報道からの情報は無い。
・マスクをしていたのか
・どの様な場所で、どのような環境で生活していたのか
どこで発生したのかは、東京や病院と地域の限定が出来ているけれど、では、うつらないために何をすべきかの情報が足りない。
だから、
「東京に行くと感染する」
という説が出来てしまうことになる。
実際、埼玉では、できるだけ東京に行かないように呼びかけられている。
それは間違いでは無いけれど、もう少し情報が欲しい。
いま、ほとんどの人がマスクをしているはずだけど、マスクをして感染したのか、たまたましない時に移動していて感染したのか、それも不明だ。
マスク = 予防効果
と言う図式の刷り込みで、安心感から人との距離が極端に近い、寄り添う感じでの会話や待ち合わせを目にするようになった。
先週末6/27, 28は特にそうだった。
マスクと離れる事が必要なのか、マスクである程度防げているのか、このあたりもよく解らない。
密閉した部屋でエアコンを使うと、ウィルスが部屋中に広がると言うのも、どのような条件で、現実社会でどのような時に起こるのか、実際の観測方法の伝達が不十分で不安をあおる情報になってしまっている。
新型コロナウィルスは、今までの対策で押さえ込んだ分、感染が増加に転じているように観測され、提供される情報が実生活で再現性の高い検証されたモノであるか、その確度が正しいのかがわからない。
落ち着いて、正確な観察や観測が必要に思う。
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