技術部の壺の中 — Vol. 54 [ウェアブルカメラの課題]

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みのむしクリップ

みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

券をもらって見に行った映画「プリンス・オブ・レジェンド」。
様々な王子が一人の女の子を取り合うという設定の映画。
まあ、内容は別として、その中で使われていたアイテムが、
頭につけるウェアブルデバイス。
製品はウェアブルカメラで、映画の中では会場の人に共感を
投票で採点するという物だ。
映画の演出では、使えるグッツとして表現されている。
確かに面白いはずだ。アクションカメラ、GoProの映像が
世界中の人が使い、youtubeに上げられている。
こういうカメラは、世界中が認めている。面白いと。
ただ、ウェアブルデバイスとして頭につけるカメラは
どうだろう。目線を完全に再現するような表現だけど、
それは難しい。

人の視界は広いけれど、実際に注目している範囲は狭い。
画角が狭い画像は、振動の影響や移動によって画面が流れ
見るにたえない。
製品は広い画角を撮っておかないと、振動や動きの問題を
解消できないから、広角カメラの様な感じで撮影している
ようだ。実際にパナソニックのウェアプルカメラの角度は、
120度で撮影されていて、広角だ。
驚くことに人が見える縦の角度も120度らしい。
人の見える角度と同じ感じで撮影されている。
しかし、120度という角度は、感覚的な視角よりかなり広角で
画面が小さく感じると思う。

映画では、違和感がないようにそのあたりを調整している。
おそらく20~40度ぐらいの画角のカメラで、動いても画面が
激しくブレなく、ピントもいつも視界の先の物に合っている。
ピンボケもない。
こういうことは、多分自動では難しい。
だから、視覚的に撮ることは諦め、広角で問題が起きない
取り方になる。
臨場感や現実味を得るのは難しく、それを近づけるには
アシスタント的なAIと高速処理が出来るメカの仕組みが
必要になる。
映画は、映像の理想で、こう撮影出来るなら、
ウェアプルカメラは、かなり使える物になると思う。
まあ、プロじゃないと難しいと思う。
頭につけると、頭が向いた方向にカメラが動く。
人の動体視力はすごい物で、一瞬の物の動きも見た気になる。
実際は正確に捉えていなくても、脳でそれをカバーしている。
カメラは激しい動きに対してピントを合わせることが出来なく、
流れた画像がうつる。
これは振動抑制と言うことではなく、完全に横にパーンした
映像をきれいに撮れきれないという意味。
頭につけるウェアブルカメラは、普通のカメラ以上に
シャッタースピードが速く、画面を止める能力を
持ったカメラの開発が必要。
しかも軽くしないといけないし、固定の問題、視界の何を
捉えたかったのが、そのどれにピントを合わせると良いのか。
課題が山積みだ。
だから、開発には体力が必要だし、まだちょっと時代的に
難しいのだと思う。
だから、市場が今ひとつ盛り上がらない。

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