技術部の壺の中 — Vol. 48 [品質-割り箸の場合]

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

品質と聞くと向上の手法だとか、抜き取り検査だとか、
だいたいそこから始まる。
それは、ハリーポッターの「闇の魔術」に対抗する方法とか
そういう単語に近い意味を持つからだ。
別に闇の魔術って、自分たちでも使える魔術で相手が攻撃
してきたり、自分たちでも使えるけど、
「ちょっと、人間関係が悪くなりそうだから、やめておこうね」
見たいな魔法を使わない、みたいに普通に使える魔術のことだ。
言い方を変えて、「あやしく」アレンジしてる。

品質って言葉も、生活に普通にある事象のことで、なにも
難しいことや特別な話でもない。

基準が物によって違うので、それを考えるだけで良いはなしで、
そのことを説明する側が説明しなかったり、闇の魔法に対抗する
手法ばかりを教え込もうとするので、そもそも論が成立せず、
難しいことという認識を高める戦略に感じるけどね。

まず、物を考えると言うことが重要。
だから、いくつかの物について、ケーススタディーとしての
例が良いと思う。
割り箸、電球(電池)、ガラス、飲料水、野菜、クルマ、飛行機に
ついて、考えていこう。

[割り箸編]
割り箸のグループには、鉛筆とかそういう物が入る。
構造が単純で、ユーザーの使い方の部分が多く。
生産コストが安い。

使い方は単純なので、その使い勝手はユーザーに委ねられる。
うまく割り箸が揺れなかったり、鉛筆が削れなかったり。
そんなことは、ユーザーがなんとかする。
違う割り箸や竹で出来た割り箸、機械式の鉛筆削りを買う。
割り箸割り機という機械も存在する。
購入しても良いかもしれない。
(リンクフリーじゃないかもしれないし、リンクが切れるかも
しれないけれど、
http://www.takaha.co.jp/solcon/result_03.html)

割り箸がうまく割れなくでも、そのまま食べることは出来るし、
気に入らなければ、割り直せばいい。
鉛筆も芯が折れたら、別の鉛筆に替えるか、削り直せばいい。
マークシートで鉛筆一本で挑む人もいないだろう。
つまり、ユーザーがリカバリー出来る手段を用意するので
物に対する責任が低くなる。
要求品質が低いので、作り手側もそれに見合った作り方になる。
構造が簡単なので、見直したりしない。
作りっぱなしのまま、袋詰めだ。
だから、たまに一本とか、全く切れ目がない割り箸があったり
する。まあ、最低限の目視確認はすると思うけど、そもそも
コストが安いので、手間を掛けることでは無い。
高級な高い割り箸は、使う人もその品質を求めているので、
手間も掛けるかもしれない。
でも、高級な割り箸でも一本 20円しない。品質も作る段階で
加工ステップが少なく不良が発生しにくい。
木が割れていた場合は気がつきやすい。
そう言う点から、不良も起きにくい。そういう製品が
「割り箸型」の特徴

キーワードは、
品質はコストバランスが重要。

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