技術部の壺の中 — Vol. 33 [ニート視点のNHK AI特集!]

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

NHKでやっていたAI特集を見た。
さすがに扱う資料が幅広い。
多くは思っていたことに近かったけど、NHKの映像を見て
別な視点にも気がついた。
ニート視野では変わってみえる。

■中庸を見つける
番組の説明で、テレビを見ている人の表情を分析して、
それぞれに興味がある内容を流すと良い、と説明していた。

上の図で、[父]、[母]、[娘]の好奇心の輪を広げていくと、
それぞれが注目する項目がみつかり、みんなに映像を
見てもらえるという話だ。
これは、人が妥協点を探すやり方。つまりは図中の
[A]のポイントを探すと言うことらしい。
妥協点って、互いに譲り合ったりするため、中庸な状態に
なりやすい。互いの共通点はネットで、探した結果
アマゾンにたどり着くなんてことも・・・[A]って
Amazonのことじゃないか。まあ、無難な探索で行くと
アマゾンになってしまう。嫌いな人も少ないし。
でも、
現実的には、自分の興味のものしか見ないだろうし、
その実、家族の共通点は子供という[B]の話題が
共通解だったりする。・・・babyの[B]?!
子供が思春期になるまでは、子供中心に興味が
行くだろう。これは、ほかでもよくある。
アイドルのブログを見たりすることは、
「自分以外の人についての話題」
というくくりでは同じだ。
実際の興味のネタは、[A]よりもずっとある。

って、ことは、[C]って・・・・
そう、コストコ。
「暇だから、みんなでコストコでも行こうか。」
別に買う物がなくてもコストコに行こうとする。
それぞれが全く興味の対象としていない話題に食いつく。
これも以外とよくある。
例えば、時期的に「お花見」とか、「海水浴」とか。
クリスマス、正月、行事物は大体こういう類いだ。
それぞれが、興味が無いけれど、
その時期のイベントとして興味を持つという種類。
「いや、みんなの興味ある枠に入っているでしょ。」
って言うかもしれないけれど、9月には花見に興味は
無いし、自分の生活や趣味の中に花見はない。

別に通年無いイベントでも良い。
何かのイベントとか、興味は無くてもつられて行って
しまうことはあると思う。
これこそ、AIで検出すべきことかと思う。
誰もが興味は無いけれど、社会全体が動こうとしている方向を
ビックデータから見つけ出して伝える。
それは、あたかも何もない所から、新しい話題を
提案している様にみえると思う。
でも、大衆のわずかな動きを捉えて分析しているので、
一気にその動きは目に見える速さで発生していくと思う。
ちょっとした不満の軌跡が大衆心理になる様な様子だ。

そんなことが可能なの??って言うかもしれないけれど、
最近の株の自動売買ソフトは、ちょっとした傾向を捉えて
売り買いをするという。
(長期的に見て株が上がるとは捉えていない。すぐ売るから。)
もう現実になっているかもしれない。

テレビ局の間で、視聴率がどう推移するか、
どの局に切り替えられるかをトレースしているとも説明されていた。
これは、データの収集量を爆発的に増やしているということを
言いたかったかのかもしれないけれど、番組を切り替える
トリガーは、「つまらない」からだ。
面白い番組があるから、そこに切り替えるのではない。
つまらないから切り替える。
面白い番組なんて、知るはずがない。
ここで、道は2つに割れると思う。

番組ではさらに、一つの番組の中で「面白い」って感じる
番組を見ても、恐怖を感じるシーンが確認出来たらしい。
番組をその人の好みに変えていくための分析に使うとあったが、
この恐怖を感じた瞬間は、番組を切り替える瞬間でもある。
つまり、拒絶を感じさせることが、視聴率の低下につながる。
許容範囲の中でこの反応を抑える必要がある。

視聴率を上げるためには、
・個々に合わせていくのか
・みんながまんべんなく受け入れる共通項を見つけるのか
ここで、矛盾を感じてしまった。
そもそも、もうテレビは家族で見る物から、
個々に楽しむ物に変わってきている。
ネットを使ってPCで見たり、スマホで見たり。
車のカーナビでさえ、助手席はテレビ映像、
運転席はカーナビ映像って2画面切換の時代、
カスタマイズなんて普通におこなわれている。
この点で、まんべんなくという論理は、崩れている。

いや、いなかった。

こうすれば良いし、こういう番組があった。
それは、「火曜サスペンス劇場 湯けむり温泉xxx」だ。
お父さんは、お色気、お母さんは俳優や恋愛関係のもつれ、
娘はサスペンス。それぞれの要素をそれぞれが
飽きないタイミングで時間毎に切り替えて進行していく番組。
家族全員で見る映像はすでにあった。
カスタマイズされた映像を時分割多重を掛けて一画面で
送信する技術だ。
若奥様達が大好きなアイドル男優が出演する
「仮面ライター」シリーズもこの類いの多重だ。
これは同一時間に2つの違う意味の情報が含まれる符号分割多重。
子供はライダーの活躍を
母はライターそのものの映像をそれぞれ楽しむ。

あれ、テレビって、結構、情報の多重化技術を使っている。
まあ、AIの番組で言いたいことは違うとは思うけど。

視聴率で分かれたもう一つの道。
つまらない時に切り替えるではない、
面白い番組に切り替える可能性。

これも以外と、もう行われていたりする。
NHKオンデマンドみたいな仕組みだ。
リアルタイムではなく、タイムシフトで番組を見る方法。
誰かが、「面白い」とコメントしてから、その番組を
探して見る事が出来れば、瞬間的に見ていなくても
本当の視聴率は上がると思う。

その誰かが「面白い」という一声が早いほど良く、
リアルタイムでそう言う情報を流すと視聴率も稼げるはず。
これももうやってる。
ツイッター連動番組で、ツイッターでツイートさせることで、
見ていない人を番組に吸引させる効果がある。
ただ、この一声をAIにやらせるって、手はまだ無いし、
やられていないと思う。

株の売買ソフトのように、各番組の映像を分析して、
面白そうな時にネットにツイートさせる。
AIというか、ソフトウェアはこういう作業は短期間で
やってしまう。しかも同時に、いくつも。
それにより、雪崩的に発生するして移動する大衆の意識。
もう止まらない。
AIが世界を制した瞬間だ。

ということも無く、最近のHDDレコーダーは
8番組同時録画も出来るから、全部録画して必要な場所を
後で見るみたいな、一人オンデマンドも可能。
あれ? なんかと似てると思ったら、防犯カメラとか
ドライブレコーダーみたいな仕組みじゃん。

関連ブログ
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