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超私のりこ
「JK文学」と評される乱暴な日常のキリトリが売りの第2期取締役。
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歯が痛くなった。
この前歯医者に行った時は、ただの掃除だったのだが
その女医は初詣はどこにいくのかを
なんの興味もなさそうな感じできいてきながらその虫歯を見つけた。
きっとどの患者にも今日は初詣の話しを振ることに決めているに違ないと思いながら
「あい、ぎんじょのいんじゃえす(近所の神社です)」と口を開けたまま言った私は
話題が虫歯への高額な術式の説明にうつると、
いよいよはやくかえりたいと思っていた。
まだすぐには大丈夫だから考えておいてください、と、その人は
その虫歯を置き去りにしてその日の掃除をおえた。
私は、虫歯になかなかならないので
自分の口の中に住み着いた菌に
挨拶をするように鏡をみてすごした。
生理前だった。
あれ、痛いな、と思った。
コーヒーを飲みながらひなたぼっこしていた時だ。
例の歯が痛む。
そして気がつけば舌先が、まるで張り込み刑事のように
その部分に常にはりついては舐め回ってる。
なんということだ。
あの時、女医に、歯がいたくなるふりかけをまぶされたに違いない。
歯医者の経済事情も、大変なのだろう、そういった秘密の粉末を
ついにこしらえたか。
私は、いそいで家からすぐのその場所に向かった。
「歯が治りすように!!!」
そう手を合わせ5円玉をなげた数時間後、
痛みはウソのように消えた。