モノモノしい [06]- 静電防止バンド

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主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。
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電子部品の組み立ては、環境管理が重視され、その中で静電気の管理もされている。
湿度は65%程度に維持され、静電靴、静電防止の作業服、机は静電気除去のマット、静電が起きないようにイオンを放出するイオナイザー等が置かれ、腕には静電用のリストバンドを装着する。

湿度60%を切ると、静電気の発生量が極端に増える。
どのぐらいの静電気が発生するかというと、オフィスに使われているカーペットの床をスニーカーで歩くと、こすれる時に1万6千ボルトの静電気が発生すると言われている。
1万ボルト(10KV)で約1cmの距離で放電する。
6000V以下だとなかなか放電しない。
だから、パチパチ君が発生して、火花が見えるって時は、1万ボルトは発生している。
ちなみに、一般的な送電線は27万5千ボルト、ちょっと大きな送電線でも50万ボルト。
100万ボルトの送電線は数えるぐらいしかない。
都会の電柱や地下埋設では、2万ボルト送電が進んでいると思う。
一般的な電柱では660Vと静電気の電圧から見たら、それほど高くはない。

長い間カーペット歩くと、電圧はそのまま電流が体にチャージして増えていくので、その衝撃も大きくなる。
カーペットのような電気を流さないモノだけでなく、金属同士でも静電気は発生する。
車椅子を使っている人は、車輪が回転するごとに静電気がチャージしていくが、タイヤがゴムなので、電気は逃げない。
そのままどこかに触れると、一瞬で放電する。
冬場はイヤな季節だ。
湿度が高いと静電気が周囲の湿度を伝って逃げていくので、電圧が下がり放電しなくなる。
同じように体にたまった静電気を逃がす目的で、静電バンドが使われる。

ただ、静電バンドは、すぐに電気を流すのでは無く、抵抗でゆっくり電気を流すように作られていて、その抵抗値をチェックする機器が組み立て工場にあり、作業前にチェックするようになっている。100K~500Kohmぐらいの抵抗だったと思う。
抵抗が低い人もいてNGになりやすい人もいる。
脂肪は電気を通さないし、分極しやすいので、抵抗値は少し多めだ。
逆に痩せている人は、静電気がたまりにくいかもしれない。

日本では、もっぱら静電バンドだけど、アメリカとか海外では足につけるタイプが使われる。手につけると動き回れないから、ちょっと面倒くさい。
で、腕につけても歩き回れるようにしたのが、この静電バンドだ。

形が違うが、他にもいくつか市販されている。
静電バンドは手首に巻いて、そこから出ている線を作業台の近くの指定の端子に接続して使う。
しかし、この静電バンドは、コロナ放電を使って空中に逃がしてくれるという。

・・・実のところ、本当かどうかはわからない。
と言うのも、静電靴をはいて、静電防止効果が高い作業着を着ているので、それだけでもバチバチする事はほとんど無いから、気がつかない。
でも、12,000円の効果を期待してる。
効果が無いと悲しいじゃん。

静電対策は、必ず行われているけど、今はCMOSトランジスターも壊れにくい。
昔は、端子を指で触っただけで、EEPROMの液晶窓にドットがでて使えなくなると言うことがあったけど、今は、作業工程や手法でそういうトラブルも少なくなっている。
今時の電子部品は、赤ちゃんになめられたぐらいで、死んだりはしない。
よく使われているもので一番壊れやすいのは、DVD、CDとかのレーザーダイオード/ビックアップセンサーだ。
これは、どんなに静電対策しても壊れるので、部品の端子同士がつながっていて、取り付けた後で端子同士を切り離す事で、静電気の影響を受けなくしている。
マイクロ波を受信するCS/BSアンテナの受信部のガリウムヒ素のダイオードも壊れやすいかもしれない。
それ以外は意外とラフに使われている。
実は全く抜けなくても問題は無いんだけど。
すべてが100Vの環境なら、電気は流れないから感電もしない。
たまに0Vの所に触れるから感電する。
だから、たまに電位差が違う所に触れる可能性があるから、感電しないようにあらかじめゼロにしておくだけの話し。
じゃあ、電気の電圧は相違的な話し??
ゼロって、なに?
と言う答えには、地球の地面ということになる。
緯度でも経度でも、メートルと言う長さの単位も、大抵、地球基準で定義されている。
この星の住民だからね。

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