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GPSは、今やいろんな人が利用している。
スマホで地図を見るときに使うんでしょ・・・って、勿論、そうなんだけど、正確な時間をとりたいときにも、GPSを利用する。
電波時計?? ものは違うけど、意味は似たような感じだ。
GPSの時計はとても正確だ。GPSを使って無線機の原発(大本の発振器)にしてしまおうってぐらい正確だ。GPSを受信して、10MHzの発振器を作ったりしているひともいる。雑誌のトランジスター技術の付録にその基板がついてきたりする。
GPSは、測量にも利用されているので、GPSから正しい位置情報を知ることが商売として成り立っている。
「みちびき衛星の電波が受信出来ます。」
おお、なんかそれだけで、高精度な位置測位技術って思うけど、一般のみちびきを受信している機器は、GPS衛星の代わりに使い(L1C/A)普通のGPS衛星の受信精度と何も変わらない。一般的には100mの誤差もあり得る仕組みだ。(通常は7~10mって言われるけど、u-BloxのM8は、ドローンにつけて自動操縦すると40cmぐらいのずれ。googleの仕組みを使ってWi-Fiも使うと、データ上は1mもずれない。)
そもそも正確だけど、軍事利用されないように、軍事用のコードは非公開。
少し不正確な位置コードを GPS(米国の衛星)が提供されている。
だから、場合によっては100mずれることもある。
デジタル通信の場合、エラー訂正技術として高感度な受信がLPWA(低電力通信)で使われている。弱い電波でも何度も取り直すことでエラーを訂正して、40Kmの通信も20mW可能にしてしまう。何度も同じ場所で測位して、データを重ね合わせ補完すると、正しい位置測位が出来る。時間はかかるけど。
そうやって、位置を正確に把握しようとしている。
しかし、大気の状態によって、電波は状態が変わってしまう。
太陽からの荷電粒子の到来。電離層の変化。そんなことで電波の伝わりも違う。
伝わり方が違うと、精度が高い物ほど良く狂う。
GPSなんで、そんな気まぐれな大気環境の影響をもろに受ける。
大気は暖められた地面から、溶岩ランプのように暖かい空気の塊が地面からはがれて、丸く浮上する。それが上昇気流になる。鳥が上昇気流を利用している。
日中に密度が違う場所がいくつも出来ていると言う事だ。
電波的には大気の影響はそれほど多く無いけれど、上空にある電離層は、イオン化した粒子が存在しているので、周波数によって電波が伝わりにくい。
この層が、地殻の影響を受けて変化すると言う研究がされているけれど、太陽等の宇宙線の影響が大きいので、地殻変動の影響はまだ解らない。
初夏に電離層異常として発生するスポラディックE層の影響で、GPSの数値は、結構ずれる。
このような事から、電波伝播の状態を知ることが位置測位には必要で、測定点に近いところで、確実に位置が解っている場所で、GPS計測を行い、どのぐらいずれているかを測定し、その状態を計測したい場所のデータに反映させる。
それによって、正確に計測できる。
仕組みの名前は、RTKで、2cmの精度と言われる。
この補正データは、一般にも提供されている。確か有料で。
その受信状態のデータを衛星から同時に送信すれば良いじゃん・・・と言うのが、みちびきの特徴で、地上から受信状態の補正を衛星にアップロードしている。
それが受信出来る受信機はそれほど無い。市販で目にするほとんどが受信出来ないと思う。それに、この数字は、受信して受信状態を衛星に上げる必要がある。つまりデータをアップロードする機関が受信出来ない場所では、使う事が出来ない。
日本の領地と言いながら、日本の管理では無い、例えば北方領土では使えない。
研究では、マグニチュード7以上の大地震の時は、一週間前に電離層が乱れるらしい。
いま、サイクル24という太陽活動が静まった状態なので、太陽は連日、無黒点シーズンに突入。つまり、太陽からの電離層異常は少ない時期なんです。
つまり、電離層関係はわりと安定しているはず。
しかし、最近、GPSがずれる。
3/10とか、わりとずれる。
大地震の前兆か。
[地震に備えるトビハゼたち]
一週間後だとすると、16日、17日あたりが危ない??
って、思っていたら、今日13日、能登で地震かあった。
研究者はマグネチュード7って言うので、もっとデカい地震が来るはずだからこれは違うのかもしれない。
GPSがずれているのも、もう少し東の方角だし。
どうなんだろ。
こういう研究って、結果が外れても、
「本当はGPSがもっとずれるから、これは予兆では無い」というのだろうか。
でも、電離層の大気のデータって、政府の期間が計測しているけど、
集計が遅いし、なかなか目にしない。
研究としては、国家的なプライオリティは低いのだろうか。
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