技術部の壺の中 — Vol. 43 [マルチコプターの概要]

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

マルチコプターって、おもちゃとしてたくさん売られている。
でも、200gを超えるドローンは、そこら中で飛ばすわけに行かない。
横浜の日産スタジオ周辺の河原は人がいないので、飛ばして良い場所だが、
サッカーをする人たちが増えて、子供を持つ親とラジコンを使う人と
対立の結果、条例でラジコンを上げてはいけなくなったと聞く。
社会はサッカーと犬には優しい。

無許可で手軽に飛ばすには、小型ドローン一択だけど、
操縦出来るドローンは200gを超える物がほとんど。
だから、飛行申請や人のいない場所が必要になる。
申請は、実績が無いと通りにくいから、教習所と同じで
練習施設がないとダメだし、そうするとホビーとしては
すでに成立しない世界にドローンはある。
DJIのTelloが200gを切るので、これが進められる程度。

一方、
ドローンの操縦のランクは、大甘から辛口まで様々だ。
そもそも、電子制御がないと飛ばないので、100%人のコントロールで
飛ばすことは不可能に近い。(構成は下記)

この構成で、キモは書かれていない。姿勢制御プログラムと
飛行操作のプログラムが最重要な部分。
どこまで安定して飛ばすか、というのが操縦のポイントだ。

一番簡単なランクは、GPSとタブレットやスマホを使ったプログラム飛行。
googleマップ上で飛ばす高度と軌跡を入力するたけ。
DJIのドローンはアプリをスマホにダウンロードして操作すれば、
誰でも飛ばせる。というか、一人で勝手に飛んでいく。
まあ、これは自動操縦(プログラム飛行)なんだけど。

操作については、
DJIのドローンには3つのモードが用意されていて、
GPSで位置を確認して、超音波センサーや周囲のカメラで、
障害物がると停止して、高度を一定に保ちながらGPSで操作位置から
ズレず、姿勢も制御するというモードで、飛ばすことが出来る。
これはすべてセンサーのなせる技。
「ガンダムの性能で勝ったことを忘れるな」
って、ぐらいお手軽なモードだ。
でも、安全だから、これで良し。

とはいえ、ドローンで撮影し出すと、自分のまわりをぐるぐる回して
撮影したいということも有るかもしれない。
円の中心に被写体があり、その周囲をドローンが回って撮影する場合、
GPSでの制御では束縛がありすぎて、自由になれない。
だけど、完全に制御できないから、操縦をやめたら、その場で
止まっていてっていうモード。
操縦のスティックを手放してしまうのは、ルール違反だけれど、
そのぐらい制御されている。
後は、完全にフリーなモード。
姿勢の制御はされているから、斜めになったりはしない。
位置のコントロールだけ、自分で操作する。

DJIのドローンではなくて、自分で作るマルチコプターは、
傾いたままどこまでも飛んでいくので、競技用はそう言う作りに
なっている。どこまでも真横で飛んでいく。
草刈り機が飛んでいる感じなので、非常に危ない。

市場でドローンってひとくくりにされているけれど、
どのドローンを買うかでその制御の範囲が違うため、
操作と出来ることが大きく変わる。
メーカーの回し者ではないけれど、DJIのドローンが
今のところ業界で一番安定している。
でも、小型でかなり使い勝手が良いMavic proでも
航空局に許可が必要だ。

関連ブログ
技術部の壺の中 — Vol. 37 [IT農業 マルチスペクトルカメラの仕組み]
技術部の壺の中 — Vol. 39 [農業 – 解像度と画面の大きさ]
技術部の壺の中 — Vol. 40 [農業 – 被写体との距離]
技術部の壺の中 — Vol. 41 [ドローンの選定]

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