技術部の壺の中 — Vol. 17 [2.4G Wi-Fi戦争]

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みのむしクリップ

みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

最近、Wi-Fiがつながりにくい。そう思う人たちは多い。
「11g/nはだめだから、5G帯の11ac使った方がいいよ。」
とか、そう言う話を耳にする。
2.4GHzは、みんなが使っているから使えない、という話も聞く。

実際、
東京などの小さなオフィスがいっぱい入っている雑居ビルでは、
つながりにくいと感じている人も多い。
でも、シスコとかのWi-Fiのアクセスポイントが置かれている
オフィスは、200人以上がWi-Fiを使ってネットワークに接続
していても快適だ。全然2.4GHzでもだめじゃない。

流行のドローンを使っている問題として、周囲で2.4GHzの通信が
使えなくなるという。ドローン4台でおしまいということも。
この違いって何??
ネットワークを使う人は、ネットワークの仕組みを知らないと
いけないし、その中には電波の物理的な性質や変調方式についても
知らないといけないらしい。
とてもじゃないけど、やってらんない。
みんなが使っているから、簡単なんだけど奥が深い。
スマホとか、スマホとか、スマホとか。

Wi-Fiのアクセスポイント、
1ch, 6ch, 11chの3つしか使えないと、よくいろんなところで
目にする。シスコのアクセスポイントを入れているところも
大体この設定になっている。


チャンネル指定が5MHzを1チャンネルと決めている。
これに対してWi-Fiは、20MHzの幅を使う。
ドローンの映像系は、40MHzだ。
後は、電波が強い物が勝つ!!
まあ、そう言う単純な仕組みではないけれど。
実際に世の中の設定は、


むしろ、丸かぶりで、このチャンネル以外使っていない。
一方、電波状態が悪いところでは、
微妙にずれたチャンネルが使われている。


2ch, 4ch, 7ch, 9ch……様々だ。ここにヒントがある。
メッチャごちゃごちゃしている上に、モバイルWi-Fiの
あらぶり方が半端ない。
丸かぶりの方が、実は回避しやすいし、把握しやすい。
Wi-Fiで使われている信号は、PSKとかOFDMとか言う変調の信号。
これらは干渉に強いけれど、微妙に中心の周波数がずれていると、
「なんか、データのエラーが増えるなぁ。」
って、雑音として捉えられる。
まるかぶりだと、
「おっ、今チャンネル使われてる。」
って、牽制し合う。このため、チャンネルがややズレの時は、
エラーの訂正に通信速度が遅くなっていく。
ルール通り運用が出来ない。

ドローンではまさにこの現象が起こって、周囲の通信が止まってしまう。
映像伝送に40MHz幅を使ったりするし。
えーーー、じゃドローンでコントロール不能になるじゃん。
そう、実際にそうなる。有名なDJIのドローンが伝送すると、
周囲のWi-Fi接続のカメラの映像は乱れる。
でも、DJIのドローンは、SDカードに画像データが保存されるので、
映像は問題が無い。そもそも、ドローンの操作に2.4GHz帯を
使用していない。ドローンが暴走したら大変だからね。
920MHz帯を使用して、コントロールは安全になっている。
このあたりがさすが中国のDJIって感じだ。
で、日本のドローンは制御を失ってやばい状態に、なることもある。
さらにチャンネルをずらしたり、モバイルルーターの
設定のまずさで、本来使えるリソースを潰してしまう。
使う作法があるけれど、そもそもそんなに簡単な物じゃないものを
簡単に使えるとしていることに問題かある。
見える物も誤解があるのに、見えない電波はさらに理解しにくい。

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