技術部の壺の中 — Vol. 08 [相乗効果 – 改良と誤用のマリアージュ]

The following two tabs change content below.

みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

都会か田舎の区分にエスカレーターがあるかないか、
なんて冗談めいた話もあるけれど、エスカレーターぐらいは
みんな知っていると思うし、タイミング良く乗れないとか、
そう言う話はするだろう。
けれども、子供が足の指をなくすことになると、話は別だ。
途端に危険な存在として、
「ああ、あれタイミングがつかめず、苦手なんだよね。」と
ネガティブな闇の乗り物に変わってしまう。
かわいそうに。
そもそも、彼もはじめはそんなトラブルより、将棋倒しになるから
怖いという方がメインで名を売ってきた。
どんどん人が送られるから、降りるところで人が固まっていると
とっても危ない。これは実際危ないから、エスカレーターを降りたら
一目散でそこから離れて欲しい。

それは置いておいて、
改良が常に万人の幸せにつながるとは限らない例。
はじめのエスカレーターの断面図は、下のようになっていた。

荷物を持っていたり、肩幅分は必要だったり、エスカレーターと
天井との間にクビや手が挟まるから出ないように柵があったり、
エスカレーターの形状は、ただの「溝」という形だった。
そこから、手の周りの周囲に余裕を持たせるような、ベルト部分が
細くなった形が今の形だ。床の面積は変わっていないけれど、
見た目広くなった。
広くなると、今まで無かった列の横入りというか、形を変えた
“すり抜け”が始まる。
ここ15年前からエスカレーターの片側を歩く人が出始めた。
昔は無かったよ。これが、年齢関係なくやり出した。
立っている人は脇による。子供も脇による。
すると、図のように子供の足は”キワ”(エッジ部分)まで寄り、
子供の足は機械にかまれて、消えていく。

こうなるのは当然の結果だ。
エスカレータは自分の責任では無いと言うだろうし、そもそも
改良されなければ、こんなことも起こらなかったんだろうと思う。
それともこれはすべて、私の妄想??

スポンサーリンク