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まず、iPodのバッテリーの追加の話、
iPod miniの4世代?のリチウム電池は2mmぐらいの厚みが
使われている。充電しても容量の持ちが悪い。
分解して見ると、電池は膨らんではいなかった。
折り込みの回数が少ない薄い電池は、膨らみにくい気がする。
5mmぐらいの厚みになると、膨らむバラつきが大きくなる。
ただ、薄いので収集する電荷が少ないのか、
特性がピーキーな感じがする。
寿命が来ると途端に使えないという感じ。
————————-
最近、
「低温でリチウム電池は使えないらしいよ。」
って、言われた。何かの記事で読んだらしい。
電池が凍結して北海道ではカメラが使えなくなるという話。
ある意味正しいけど、・・・そうでもない。
技術の情報はたいてい断片的で、どれに対応する話なのか、
明確に伝わらない。
良く使われているリチウムイオン電池の電解質の
凍結温度は-25度と言われている。
割と低温まで、放電することが出来る。
化学反応なので確かにパワーはやや落ちるけれど、
そもそも電圧範囲がそれほど降下しない特性を持つため、
機器の動作には有利に働く。
スキーに行ったときに、カメラは割と使えていると思う。
ただ、-25度で凍結だから、-10度ぐらいの使用範囲が気持ち的に
安心できるし、
あんまり寒いと動作している所の温度が上がり、そこで取り込んだ
湿度がつめたいところに結露しちゃうから、機器の動作には良くは
ないね。ってことで、低温動作は御法度という気持ちなんだと思う。
まあ、実際に人がマイナス20度の環境で何かをする人が、
どれぐらいいるだろう。かなり寒いよ。
つまりは、そう言う心配が必要な人は、本当に一部の
人だけで、情報としては面白いけれど、ほとんど被害も
起きない。だから、まあ、そうなんだで終わるのが正しい。
バッテリーが低温で劣化するのか、ということについて言えば、
以前、話題にした電極上に形成される寿命の鍵になる。
不活性層-SEI層の形成は、冷却方向では、あまり影響を
受けない。凍結して、膨張でセパレーターに悪影響が
出るかもしれないけれど、冷やす方は割といける。
保存は0度以下に冷やした方が良いぐらいだと言われている。
ただ、これはすべて放電時の話で、注意するのは充電温度だ。
JEIDAでも注意されているが、
充電時の温度範囲は、0 ~ 40度の範囲で行う。
低温時に、充電してはいけない。
雪山の車内でもガチでマイナスになっていないと
思うし、スマホとかも常に動作しているので、
実際に低温には なかなかならない。
しかし外から車内に戻ってすぐに充電は待った方がよい。
・・・言うほど気にしなくても良いというのも、間違いじゃない。
どっちなんだ!!!って、言われるけど、原理は明確だけど、
人の方がイチ/ゼロで判断してしまうので、人間の行動は場合を考えず
間違いも起きやすい。
まあ、私はバッテリーとは無縁な生命体なので、
専門家に任せて見届けて生きたい・・・。
バッテリーなんて、知らなくても生きてはいける・・・。
関連ブログ
技術部の壺の中 — Vol. 08 [相乗効果 – 改良と誤用のマリアージュ]
技術部の壺の中 — Vol. 15 [リチウム電池 – うっかり直したiPod]
技術部の壺の中 — Vol. 17 [2.4G Wi-Fi戦争]
技術部の壺の中 — Vol. 18 [静寂を求めて- 電車の雑音]