技術部の壺の中 — Vol. 20 [AIに対するお手伝い要求]

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みのむしクリップ

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主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

AIそのものについて、
AIは不要だとか、AIに出来る未来はないとか、
否定派がいる一方で、
今後AIに取って代わられる業種などが話題になっている。
AIという言葉自体が抽象的なので、情報を受け取る側も
「AIって、映画のロボットのようにすごいの?」
って、疑問が頭をよぎる。
ある意味正しいのだろうし、ある意味違うのだろう。
また、視点が違うと捉え方も違うのかもしれない。

AIと言う言葉と共にあるもの、それは、『人助け』という言葉だ。
AIは常に人の手伝いをする物だと言う認識が強い。

■AIが目指す人助けには大きく2種類有る。
それは、『行動を伴うかどうか』だ。

1.行動を伴う
正確にはAIの部分ではないのだろうけれど、
ロボットとして、動作を伴うこと。
単純労働とか、ロボットに置き換わると言われているが、
ロボットが自分で歩くだけでも、かなり限定した場所に
限られると思う。10年以内とかはまだ難しい。
宇宙とか、まわりに人がいなければ、何が起こっても問題は無いが、
近くに人がいる環境は、動き回って移動することによって、
人に危害を与えてはいけない。
だから、ロボットには自立行動がとれるAIが必要になる。
介護ロボット、レスキューロボットなど、今すぐの
要求も多い。

2.行動が伴わない
これが一般的にAIと言われている部分だろう。
かつての回帰分析の様な機械学習とがだと思う。
事象の条件が多すぎて、人間が情報を整理して結論づける
ことが難しくなり、収集した情報の偏りをプログラムを組んで
統計的な傾向を計算しちゃいましょうということ。
たとえは、今日はどのぐらいお客が来るか、季節や気温、
天候、出来事、給料日などのデータを集めてそれぞれの人が
分析していたことを条件を形式化して、プログラムで処理して
しまおうってことだ。
『今日はボーナスが入ったはじめの週で、天気もいい、連休。
お客はたくさん来そうだぞ。』
ってことは、誰でも思う。だから仕入れを増やそうとかする。
同じように条件を細分化して計算機で処理することで、平日の
何でもない日の条件でも、人が来る日や来ない日がわかると
生鮮食品の仕入れには、とても役立つ。

つまり、条件分岐が多すぎで、人間の思考では処理できなく
なってきたことについて、思考のサポートをしましょうという
機能にAIが使われる。
似た作業としては、プロジェクトマネージャーの補佐的な
作業の計画やフロー管理、進捗管理は可能な範囲だと思う。

しかし、『お手伝い』と定義する範囲が問題になる。

動きと分析が一緒になり、気温に合わせて何を仕入れるかを
判断して店に並べたり、家に届けたりする。AIは現時点でそれが
出来るが、そんなことを、まだ人は望んではいないと思う。
でも、結果に問題が無ければ、そのことは問題が無いことになる。
これは、今でも株の自動売買ソフトで使われてもいる。
失敗しても成功してもお金が動く。

この行動制限の範囲については、ソフト的には判定した結果を
ユーザーにいちいち確認して、許可を取るかどうかだけの部分。
統計からAIの判断に確証があるとみとめられて、このリミッターが
外れたときに、人はAIの出した結論に乗っかって、
与えられた世界に生活する。

車では一部で自動操縦が実現すると言うし、2020年から
衝突防止装置が義務化されるという。
衝突防止までは、『お手伝い』の範囲だけれども、自動操縦、
さらには今日の気分で勝手に目的地を決めるみたいなアレクサ
もどきの自動操縦が出た時に、人はどう対処して良いのだろうか。
「ありがとう。」って答えるべきが、
「勝手に動くな。」と、言うべきか。
「だって、あなたにはプランがなかったから、
みんなが最近行くところから検索して、おすすめを選びました。」
って、言うかもしれない。
それを『機械の暴走』と捉えるか『進んだAI』と捉えるか、
日本人なら、まわりがそうしているから・・・で
受け入れてしまうかもしれない。
すぐそこまで来ている未来。後は、プログラムの設定を変更するだけ。

でもよく考えると、その後の行動は、AIが考えた行動から統計ずけ
された人間の行動分析になる。
だまされてはいけない。
この見方で言えば、AIは将来、人をだますつもりはなくても、
正しくない方向に導くことになるだろう。

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