【1日目】遍路の記録

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ノナカシ

1988年生まれ。 大学を卒業後、ニートとフリーターを半々くらい。 歩くことが好きでよく歩きます。 好きが高じて四国遍路、旧東海道&旧中山道(東京~京都)を歩いたことがあります。

1日目(7月23日)

6時40分頃高速バスが徳島駅に到着。

とりあえず改札に行き1番のお寺の最寄駅である坂東駅に向かう電車を調べてみる。7時7分発、板野行きの電車に乗ることに。なんとなくうろうろして時間を潰してから電車に乗り込む。

20分ぐらいで坂東駅に到着。降りたのは筆者一人だった。
まあ車内にそれっぽい人は居なかったしね。

1番霊山寺へ

早速、駅を出て1番霊山寺に向かう。
はっきりとは覚えてないが迷わず行けたので道標的なものはあったと思う。

途中でこんなものを発見!

一体何を教えているのやら(笑)
一応説明しておきますがここらへんは「大麻(おおあさ)」という地区らしい。

10分くらい歩き1番霊山寺に到着。
なぜか山門の手前にお遍路の格好をしたマネキンが立っていた。

とりあえず中に入り入口近くのベンチに荷物を置いて白衣を着たりして準備をする。参拝の作法は頭にいれているつもりだったがそもそも本堂と大師堂がどっちがどっちなのかわからない。

納経(読経)は読むお経の順番を携帯で見ながらやっていました。ぎこちないお経を収め、納経の証として納経帳に黒書・ご朱印をいただく。

このとき納経所の尼さんらしきおばあさんから野宿スポット一覧の紙があるという情報をゲット。納経所を出たところにその紙はあった。このときは特に何も思わなかったが、これはかなり重宝することになる。
ありがとう尼さん。

2番極楽寺へ

1番霊山寺から1.4km。あっという間に着きました。

ここで一枚。

なんとなく撮ってみました。

このお寺はぐるっと一周するように参拝します。
さっきよりはスムーズにお参りできました。

ご朱印をもらうために納経所へ。
お土産屋と一体化していました。

3番金泉寺へ

へんろ道の案内の矢印通りに進んでいたらいつの間にか3番金泉寺の境内に侵入していました。この時ちょうどこのお寺の住職さんのお葬式の準備をしていて、あわただしかったです。

ちなみに金泉寺(こんせんじ)と読みます。
1番霊山寺、2番極楽寺に比べるとこじんまりとしたお寺でした。

4番大日寺へ

朝から何も食べていないのでここらへんで腹ごしらえしないとヤバイと考えルートを外れて大きな道路に出る。ちょうどよく弁当屋があり早速入店。とにかくがっつり食べなければと焼肉弁当を注文。

なにせ真夏に何十キロも歩くんですからね。熱中症にならないように。食べるのが遅いので時間をロスしますがフラフラになって倒れるよりはマシ。という訳で燃料を補給したところで歩行再開。

しばらく歩くとアスファルトの道から舗装されていない道へ。

なんだか遍路ぽくってテンションが若干上がる。

もう少しで4番大日寺というところで歩き遍路さんらしき数人とすれ違う。挨拶を交わす。はっきりとは覚えてないんですが3番金泉寺で居合わせていたと思います。

4番大日寺に到着。

自分以外には誰もいなくて静かでした。風が強くて線香とロウソクに火をつけるのに苦労しました。

自販機がなかったです。

5番地蔵寺へ

途中で道を間違えました。が、しかし、

「こちらの道は間違っています。引き返してください」

という旨の親切な看板があり事なきを得ました。
ありがとう。

道標通りに進んでいるとたくさんの仏像を見学できるお寺みたいなところに到着しました。ここから先はどういけばわからなかったので休憩を兼ねて地図で確認することに。

日陰のベンチ(?)に座っているとひと組の夫婦が話しかけてきました。
旦那さんの方は歩き遍路をしたことがあるとのこと。
菅笠の向きが違っていたのをご指摘いただきました。
いやーお恥ずかしい。
奥さんからは500円のお接待。
これがはじめてのお接待でした。
ありがとうございました。

休憩したところで再出発。

3分後、5番地蔵寺に到着。
なんのことはない。すぐ近くまで来ていました。

でっかい木が印象に残るお寺でした。

6番安楽寺へ

しばらく歩くと休憩するのにちょうどいい小屋が。
お遍路さんが休憩するために作られた小屋だそうだ。

ここには3人の歩き遍路さん達が休憩していた。

休憩するつもりはなかったので通り過ぎようとしたのだが、なんとなく雰囲気がお互いに「あなたも歩き遍路ですか!」みたいな歩き遍路同士の仲間意識が働き、足を止めお話することに。

ここにいた皆さんは男性で
T田さん・・・名古屋から。50代。ゆっくりと進む予定らしい。一年前に脱サラした。2回目の遍路。
T橋さん・・・群馬から。70代!。今回で8回目らしいかなりのベテラン。いろいろと教えてくれる。
Y部さん・・・茨城から。60代。徳島の一国打ち。本当は電車なども使う予定だったらしいが成り行きで全部徒歩移動になる。

「暑いですね~」
「今日はどこまで?」

など定番の会話を一通りしたところで出発。
T田さんはもう少し休憩してからというので3人で先に向かう。

6番安楽寺までの道中T橋さんはこれまでの遍路経験を色々と話してくれました。道も覚えているので一緒に歩けば地図要らず!

T橋さんの話はまだまだ途中でしたが6番安楽寺に到着。
T田さんも10分ほど遅れて到着。

ここではお接待で車でお遍路している人から手作りのストラップをもらいました。白衣の紐に結んでみました。なんかいい感じ。ありがとうございました。

ここの納経所では両替ができます。自分で好きなだけできます。これはありがたいと思い、両替しておきました。結構使うんですよね小銭。筆者の記憶では自分で好きなだけ両替ができるところはここだけだったと思います。

お参りを終えしばし休憩。

T橋さんが
「御札ください」
と言ってきました。
どうやら遍路同士で御札を交換する風習があるらしい。
さしずめ名刺交換といった所でしょうか。

7番十楽寺へ

6番安楽寺から7番十楽寺までは1.2km。あっという間に到着。

こちらのお寺には立派な宿坊がありました。
宿坊というのはお寺にある宿泊施設のことです。

ここに到着したのは16時を過ぎていて次の8番熊谷寺には納経に間に合いそうにないので(納経は17時まで)今日はここで打ち止めです。

他の三人は7番十楽寺近くの民宿に泊まるとのことで、宿無しは筆者だけです。しばらくT田さんと雑談をしながらこれからどうするかを考える。

1番霊山寺で手に入れた野宿スポット一覧を見てみるのだがどうにもこの近くに野宿できるところが載ってない。お遍路地図を見ると8番熊谷寺の近くにスポーツ公園なるものを発見。とりあえず向かってみることに。

途中で個人商店に入り食料を調達する。買ったのはパン。夕飯がパンというのは味気ないが他にめぼしいものはなかった。この先に店は無さそうだし仕方ない。

都会に居ればコンビニがないなんてことはありえないのだが、四国の田舎を徒歩で歩くとなると平気でコンビニがなかったりする。貴重な経験だ。

一時間ほど歩きスポーツ公園近くまで来た。場所を確認するため地図を見ながら突っ立っていると、一台の車が止まった。道に迷っていると思われ親切に公園の場所を教えてくれました。ありがとうございます。

スポーツ公園に到着。とりあえずベンチで休憩。
水場が近くにあり野宿にはもってこいの場所。

ただ気になるのは野宿をしてもいいような場所なのかということ。公園内を散歩している地元の人に聞いてみることに。

声をかけたのは60代くらいのおじさん。
話してみると過去にお遍路さんを自宅に泊めたことがあるらしい。
そのときはおじさんしか家におらず泊めてあげたが今は人がいるから無理だな~、と言うおじさん。
その気持ちだけで結構でございます。
四国の人のあたたかさに触れたのでした。

さて本題。
どうやらこの公園は管理棟があり見回りもしているとのこと。
野宿はできないのではということでした。

うーん困った。
するとおじさんは野宿場所に8番熊谷寺はどうかと提案。
お寺の許可が要るのではと思ったが、
「そんなものは要らん!」
とおじさんは言うので地元の人が言うことだからと自分を納得させ8番熊谷寺で野宿することに。許可を取るにももう暗くなっていてお寺の人は居なかったと思う。と言い訳をひと言。

8番熊谷寺へ

8番熊谷寺に到着しおじさんにすすめられた大師堂に寝床を構えることに。屋根があってベンチがあって風通しがいい。野宿するにはかなりの好条件の場所でした。

実は筆者これが人生初野宿。
慣れない野宿で眠りにつけるかと思いましたが、あっさりと眠ることができました。

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