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本日はダイヤ改正日のようです。
新幹線類の事を無駄に語ってみます。
高速鉄道とは?
200km/hの速度で走行できる専用の車両と専用の軌道を走るもの
日本の鉄道軌道は?
1067mm と狭軌です。
これは最初に鉄道の輸入先であるイギリスが、日本の狭い国土には狭いほうがよいという判断で軽便鉄道を除き全国でどんどんと採用されてしまいました。
しかし現在では様々な軌道幅が使用されており、最大が標準軌の1435mmとなります。
日本の高速鉄道の前夜
中国を満州国として占領していた日本は、中国に標準軌である1435mmを採用された鉄道がありましたが、まず日本で実現できなかった100km/hを超すことを目的に昭和9年から蒸気機関車の130km/hの運行をしていました。
しかしあくまで世界的には標準的なものであり、特質すべきといえば世界に先駆けて全客車冷房付車両であったことぐらいです。
世界初の高速鉄道 新幹線(東海道新幹線)
かつて昭和15年9月に東京・下関間新幹線建設基準を制定し、
弾丸列車構想として、更に現在の韓国、北朝鮮、中国まで延伸しようとした計画がありました。
現にこの構想を元に東京~下関間の多くの区間で国民総出で工事をしていたものの、戦局悪化で中止になってしまいました。
最高速度は200km/h、蒸気機関車けん引区間では150km/hの予定でした。
その後戦後日本が成長期になり、昭和32年に東京ー大阪間3時間への可能性が提示され、昭和34年に着工開始され、昭和36年に世界銀行から8000万ドルの貸し付けが行われ、昭和39年に東海道新幹線が全車電動車、200km/hとして営業運転を開始しました。
こんなにも早く営業開始ができたのは、先に申した弾丸列車構想があり、多くの区間が線路を除き(特にトンネル)整備済だったわけなのです。
ちなみに、営業運転の前には試作車両で250km/hが出され、新大阪発の営業運転第1号の列車が速度アップしてとの要求が多く定格の200km/hではなく210km/hが出されることがあり、早着ばかりしていたため、東京駅での定刻での到着を命じられていた為品川近辺から山手線に余裕で抜かれる速度で運行していたとのことです。
なお210km/h出せるスペックであっても200km/hに制限されていたのは、路盤の安定の確認のためです。
フランスのTGV
日本の新幹線に触発され、東海道新幹線の工事が始まった直後に考案されました。
1972年に最初のTGV車両が作成され、非電化車両において新幹線の速度を遥かに上回る318km/h (当時は新幹線は210km/h)を記録したものの、オイルショックで計画が見直され、1989年運行開始され、1993年に世界で初めて300km/hで営業運転になりました。
営業運転の時は、日本の新幹線で採用されている動力集中型ではなく、先頭、最後尾車両のみの電動車のプッシュブル運転で、加減速は遅いものの実際には客車には一切電動車がないため、新幹線よりも乗り心地が快適と言われています。
そしてTGVは特別編成で574.8km/hを記録し、鉄車輪における世界最高記録を現在でも維持しています。
しかし、TGVはやはり加減速の遅さの改善や更なる高速化に向けて、現在は新幹線と同様に一部動力分散で運行されています。
その前にも?
- 1966年に西ドイツで在来線で最高速度を200km/hで試験的に営業運転していたことがあります。
- 1969年にもアメリカでメトロライナーが最高速度201km/hで運行されており、2006年に運行終了後、現在最高速度のアセラ・エクスプレスが最高速度240km/hで運行されています。
え?日本の新幹線技術は遅れている?
TGVに越されてからずっとTGVに越されています。
どんなに日本が新幹線車両(鉄車輪のみ)の試験車両を設計しても今の所403km/hが限界です。
2010年に中国で営業運転中の車両を最高350km/hで運行することとなったが、安全性等の理由で一度300km/hに低下後、2017年には中国にCR400系統で350km/hの営業運転をされて、越されてしまっています。
・・・って中国にJR東日本が新幹線も売り込んだんですけど、E2系ベースですが、現在250km/h運転されています。
しかし、日本独特の経緯で、東海道新幹線(京都ー米原間を除く)が弾丸列車時代に強行的に土地買収を行ない、路線の利便性の関係でも新駅をあまりつくることができないため、カーブが多いのと、トンネルが少ないのと、線路の路盤が当時の技術で確立されていなかったため、コンクリート状ではなく、石を巻いた路盤であるためです。
それ以外にもトンネルの為の対策を取ったり、地震も多いですし、山も多いのでトンネルが多く、トンネル出入口で多大な騒音が起きたりしたり、日本は全体的に人口密度が多いので、周囲の住民にも配慮をとらないといけません。
いやはや?ほんとは中国にとっくに越されている
世界最短の高速鉄道とも言われるドイツの技術による上海トランスラピッドが2004年に営業開始をし、国鉄・JRの方式とは異なるリニアモーターカーで最高速度431km/hで運行されるものの、全区間わずか最短15分しかないのです。
ただし、JRの方式とは異なり、大幅に安いコストで建設、運用できるのが特長です。
しかし、トランスラピッドの実用性や快適性も悪く、トランスラピッドの開発も終了し、中国国内での延伸以外は大して考えられないと思われます。
まぁこれ以降は2027年開業予定の中央新幹線(リニア)を待たないといけませんね
いや、もしかしたらあまり意味のない区間ですが、神奈川(橋本駅)ー山梨(甲府駅ではなく甲府近辺で接続駅はない)間が先行開業するかもしれませんね。
リニア中央新幹線は?
1人あたりの輸送電力が国内で最も多いと言われるリニア中央新幹線は、交流33000V (新幹線は交流25000V、在来線は主に直流1500Vか20000V)が供給され、誘導電流だけで動作します。
実際にモーターがあるわけではありませんが、全車電動車で、新幹線よりも狭い2列+2列の座席配列で、かつグリーン車が設置される予定が全くありません。
浮上運転で重量の関係上、全車指定席になる可能性もあります。
なお、周辺住民に配慮せず505km/hと高速運転できるのは、接触部分(レールや架線)が全くないものと、多くの区間でトンネルが掘られ、ほとんどの区間でトンネルを運行するためです。
地上区間もあるもののトンネルが多すぎるために、地震以外の天候に影響されにくいとも考えられます。
現に最主要停車駅である品川、名古屋、新大阪では、地上の土地を取得することも困難です。
日本の新幹線の最高速度
左は現行速度、右はあり得る速度
東海道・山陽新幹線
- 東京ー品川 資料はない物の並行在来線とほぼ同等
- 品川ー米原 285km/h→? ただし新横浜以東の一部は住宅地が多い為大幅な速度制限を受ける
- 米原ー京都 285km/h→330km/h? ※1
- 京都ー新大阪 285km/h→?
- 新大阪ー博多 300km/h→?
九州新幹線
- 博多ー鹿児島中央 260km/h
- 新鳥栖ー武雄温泉 130km/h(→260km/h ?) ※2 ?
- 武雄温泉ー長崎 260km/h ?
東北新幹線
- 東京ー大宮 110km/h→130km/h決定、工事中※3
- 大宮ー宇都宮 275km/h
- 宇都宮ー盛岡 320km/h→360km/h? ※4
- 盛岡ー新青森 260km/h→320km/h? ※5
北海道新幹線
- 新青森ー新函館北斗駅 260km/h→?(在来線供用区間除く)
- 上記在来線供用区間 (140km/h→)160km/h→200km/h?もし第2青函トンネルが開通すれば、青函トンネル自体は250km/hでの運行に耐えられる設計となっているので、高速運転可能
- 新函館北斗駅ー札幌・旭川 320km/h かも ※6
上越新幹線
- 東京ー大宮 110km/h→130km/h決定、工事中※3
- 大宮ー新潟 (275km/h 一部区間)→240km/h→275km/h ※7
- 越後湯沢ーガーラ湯沢 不明、短い区間ですし速度出さないでしょう
北陸新幹線
- 東京ー大宮 110km/h→130km/h決定、工事中※3
- 大宮ー高崎 240km/h→275km/h ※7
- 高崎ー金沢? 260km/h
中央新幹線
- 山梨実験線 603km/h ※試験運転 ※8
- 品川ー名古屋ー新大阪 505km/h ※8
あえて言いませんが
山形新幹線、秋田新幹線は在来線ですので130km/hです。これ以上技術的にも速度向上が見込めません。
但し連結され新幹線区間を直通される区間は東北新幹線に準じます。
新幹線ではないですが、北陸新幹線長野以西が開通する前は、狭軌で北越急行ほくほく線「はくたか」が160km/h 運行を行なっていていたが開業と同時に廃止され、現在京成スカイライナーが一部の区間を標準軌で160km/h運行を行なっています。
つくばエクスプレスの設計自体は狭軌であるものの既に160km/hで運行可能なものとされており、160km/h運行の構想もテレビ報道されました。(現状130km/h)
注釈
※1 実際に賓客を乗車させて、新幹線の対外アピールのために実際に330km/hで運行された。試験車両では360km/hを出している
※2 着工未定のため在来線共用
※3 東京ー田端近辺ではほぼ並行在来線と同等の著しい速度制限を受ける。130km/h対応工事区間は埼玉県内のみ。130km/hに高速化することでわずか1分だけ短縮する。レール等の基盤の設備については既に200km/hを超える運転も可能だが、運転密度も高く、周辺住民が多い為の騒音配慮。なお、該当区間を全地下で建築して高速運転を行なう構想もあったものの、地盤調査において地盤が緩い為トンネルを建築するにはふさわしくない為。もし全地下で建設されていたら、新幹線との並行路線である埼京線は開業していなかったかもしれません。
※4 既にE5系で360km/hで運行する構想もあり、問題はなかったものの、総合的観点で320km/hに抑えられた。北海道新幹線札幌まで延伸までの間に新型車両を開発し、360km/h 運転を行なう模様
※5 整備新幹線区間であったものをJR東日本が追加出資して工事をして、完全フル規格にする模様
※6 JR北海道が追加出資して整備新幹線仕様にせず、完全フル規格にする模様
※7 上越新幹線がすべてE7系に置き換えられたら高速化する。ただし令和元年台風19号による車両被災により大幅に遅れる模様。
※8 営業用車両に充当されるL0系にて603km/hで走行し、鉄道車両として世界最高記録。おそらく7両編成、営業運転では12両編成。将来16両編成の可能性もあり?