技術部の壺の中 — Vol. 61 [doueな事は、しらない]

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みのむしクリップ

主に電気関係で仕事をしてきたけれど、気が付いたとき、日本の電機の会社ってほとんどなくなっていた......... そんな需要のない今を 日々生きています。

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「はーい。チコでーす。」
何でも知ってる5歳児チコちゃんは、大人に素朴な質問を
する。決して、ハイテクな質問はしない。
まさに5歳児の知識範囲で関係があり得る事象について、
事情を知っている人しか思いつかない質問をする。
「夜は、どうして暗いの?」とか。

これはプラネタリウムのプログラムで見た記憶がある。
それは、疑問の説明から始まる。
なぜ暗いではなく、なぜそんな事を言うかの説明から。
それは当然だ。実際、夜は暗いから。

説明では、星が無数にあれば、夜空一面に星が存在し、
ぼんやりと明るくなるはずという説明だった。
だから、星が無数にあると仮定すれば、夜が暗いのは
おかしい。ということ。
ここで、初めて質問にたどり着く。
だから、そのことを知らない人は、疑問に思わない。
チコちゃんが質問すると言うことは、それを知っている
から。

だって、実際、夜は暗い。
それが一般人の概念だから。

知らないことを知ることは難しい。
でも、多くの人は知らなくてもその仕事をしているし、
私もブログで偏ったり、間違った事を書いているかも
しれない。
どこまでも正しくなければいけないのは、もっともだけど
支障が出ない必要な範囲まで知っておく程度でも、社会は
成り立つ。
タクシーの運転手が、クルマの整備を知らなくても問題は
無いように、社会はそれぞれの役割を分業し、補完し合って
成り立っている。
だから、何かを利用して使う場合、大抵その前段階の事に
ついては、よく知らない。

技術部なのでたとえを技術的なはなしにすると、
CDってみんなよく知ってる。
デジタル化したデータを記録できる円盤状の媒体。
光で読み取る。
もう少し詳しく言うと、赤色のLED(レーザーダイオード)で
データを読み取る。
それをだんだん詳しく書いていく。
・CDの厚みは、1.2mm程度
・作るときは、スタンパーと言う金型で樹脂を固めて作る。
・その後片面をメッキする。鏡にして、光を反射する。
・光ピックアップでデータを読み取る。
・CD表面のデコボコしたピットのデータを読み取る。
と、ここまで来て、疑問はないですか?
この疑問は小学生程度の疑問。
鏡状にメッキされた表面がデコボコしていても、光を
反射する量が変わらなければ、光の信号がとれない。
空が明るいと、月の反射光が見えないのと一緒だ。
つまり、ここまでの知識では、信号をとる方法が分からない。

でも、「そんなの かんけーねー。」って言ってもOK。
実際は信号が読めるし、大体そういう仕組みで動いている。
これも、そこまで知っているから疑問に思うことだ。
知らないと疑問すら思いつかない。

だから、世の中の事を知ると言うことは、
結構、難しい作業だし、
専門的に深く知らないと、真実の扉に近寄ることも出来ない。

[補足]
CDの反射の秘密は、CDの1.2mmの厚みと関係があり、
光をねじっているので、出っ張った所と引っ込んだ所の
鏡の位置が違うと、干渉して見えるところと見えない所の
差がでて信号が読める。

日本語キーボード暗号
「しらない」=「doue」
doueブランドって有るらしい。知らないけど。

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